京都市医療通訳派遣事業


2011年度の京都市医療通訳派遣事業もまもなく折返し点です。

下記の派遣実績をご覧ください。

 

8月は在住外国籍の方は帰国等で利用件数が少し減少しましたが、医仁会武田病院と京都市立病院は安定した需要があります。

 

京都桂病院は京都大学桂キャンパスに近いこともあり、研究員のご家族が受診されています。

通訳者を固定で配置した場合、受診者増加か見込めるか検討中です。

医療通訳派遣実績(病院別)

2011年6月~8月


2011年度月別利用件数

4月~8月


利用者評価を行っています!

利用者評価をなぜするのか?

 

来年はこの事業を始めて10年目の年となります。これまでの10年を振り返り、次の10年に向けて、今後どのような事業にしていくかを考えるため、7月から医療通訳を派遣している4つの病院の医療従事者・患者・通訳者の三者に、利用者評価としてヒアリングを行っています。

ヒアリングには、この事業の通訳者ではない、多文化のスタッフ・インターンの協力を得、7~12月に患者ヒアリング、その後医療従事者、通訳者の順番で2012年1月ごろまで順に行う予定です。

 

ヒアリング担当者から
英語担当:小松原

英語の医療通訳利用者のヒアリングを行っている小松原です。8月から始めた英語ヒアリング。初回は質問のタイミングや時間配分もあまり良くありませんでしたが、だんだんと回数を重ねていくうちに慣れていくことができました。ヒアリングをさせていただいた患者さんはどの方も、診療後であるにも関わらず質問にとても丁寧かつ真摯に答えてくださりとても充実したヒアリングができています。中国語と比較すると利用者数の少ない英語通訳ですが、今後もできる限り病院に足を運びヒアリングを行いより多くの患者さんの声を聞いていきたいと思います!

 

中国語担当:堤 

中国語の医療通訳利用者のヒアリングを行っている堤です。中国語通訳の利用者は多いので、毎回二人体制でヒアリングに伺いました。病院では。一日に二人体制の医療通訳者でも追いつかない程の利用者がいらっしゃることに驚きました。診察の順番が来ても通訳者待ち、なんて場面もありました。ヒアリングは待合時間などを利用して行いました。みなさん協力て的で、身の上話や世間話を交えながら一人当たり20分程度かけて、丁寧に話しを伺うことができました。利用者の大部分の方が、日本語を理解できないようで、医療上の通訳以外にも生活上での話相手や、相談相手を欲してらっしゃることを感じました。こうした背景から、利用者のみなさんの医療通訳者に対する信頼感は、とても高いものでした。通訳者がいなければ受診は止めていたとおっしゃる方もいるほどです。また、医療通訳者がほとんど中国語を母国語とする方々でしたので、利用者にとっては更に安心感を得られているようでした。

ヒアリングを通じて、医療通訳派遣は、大変有用で、期待されている活動だと感じました。こうした活動に、今後も少しでもお手伝いできればうれしいです。

中国語担当:胡

中国語の医療通訳利用者のヒアリングしているもの胡と申します。ヒアリングしてから、間もなく2か月になります。最初は不安を抱いていながら、ヒアリングをさせていただきました。今はもう順調になり、利用者と合わせながら、うまくヒアリングできるようになりました。もちろんもっともっといろんな利用者の声を集めたいです。

ヒアリングしてから、医療通訳者が大変必要であるということが分かってきました。医療は命に関わっているものです。医療通訳を利用されている方の中には、家族の方は日本語が上手な方々もいらっしゃいます。それでも、家族に通訳をしてもらうことは、やはり不安という声も少なくありません。また、利用者たちは言語はもちろん、医療知識なども重視していることが見られまました。

言語で困っている人々が、医療通訳者から勇気、そして安心をもらうことを見て、私も心からやる気が溢れて来ました。今後の本事業の成長をお楽しみに!