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馬鹿とはさみは使いよう?


執筆:前田

 

こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。
この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか
にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて
わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。
どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ?
ちんゃと よためら はのんう よしろく


センターでは、2006年からこれまで医療分野での多言語支援を行うため、システム・アプリの研究、開発を行っています。
しかし、病院への導入を進める中で、「機械の操作が苦手」「現場でどのように使っていいか分からない」というコメントが寄せられたため、昨年度より医療者向けにアプリの活用セミナーを行っています。

上記のような記事が以前、web上で話題になりました。

(その後この件について色々な議論がなされていますが、今回は「ちゃんと よめた」という点だけを取り上げます)
人間には到底できないことを機械はやすやすと行う反面、人間にとって何でもないことが、機械にとっては非常に難しいことがあります。まさに、この文章の読解は、人間には苦もなくできることであり、機械に不可能な作業です。

現在のセンターの活動の大半は、通訳・翻訳など多言語支援に関わるものが多く閉めています。このような活動を行っていると、翻訳支援ツールや機械翻訳はなくてはならないサービスです。
実際、google機械翻訳の品質は時代を追ってみて見ると、信じられないような速度で進化しています。

「I forgot to call her last night.」
2008年:パスワードを忘れて彼女の最後の夜をコールします。
2011年5月:私は彼女の最後の夜に電話をするのを忘れた。
2011年9月:私は昨夜、彼女を呼び出すのを忘れていました。

「She doesn't know how to play golf.」
2008年:彼女はゴルフをする方法を知っています。
2011年5月:彼女がどのようにゴルフを分かっていない。
2011年9月:彼女はゴルフをする方法を知りません。

「The dictionary on the desk is mine.」
2008年:辞書を机の上には、鉱山です。
2011年5月:机は私のものですの辞書。
2011年9月:机の上の辞書は私のものです。

■Google 翻訳の英日翻訳の品質について 2011 年版(Overlasting::Life)
http://diary.overlasting.net/2011-05-12-1.html

上記のように、機械翻訳で生成された日本語は「自然な日本語」ではありませんが、読み手が人間だから、意味を取り違えたりすることはありません。

センターで行う医療者向けの活用セミナーでは、「機械ができること」「人間ができること」を意識するようなセミナーにしています。技術がどれだけ高性能であっても、それを使うのは人であり、そもそも人の苦手な部分をサポートし、役に立ってこその技術です。
これらの技術と、人間の持つ機械には到底信じられないような能力を持って、どんな支援ができるのか考えて行きたいと思っています。

 

前田